深川消防署主催の「外国人を対象とした防火防災講習会」参加報告

令和元年8月18日、上記の講習会が豊洲の「すまラボ」施設で開催されました。主催者よりLVCに対し、通訳と併せて管内在住の外国人の参加者呼びかけの依頼を受けました。
 結果として、当方から日本語学習支援の家族を中心に20名の参加者を得、LVC会員も通訳を兼ね10名が協力しました。
施設を利用した、放水や隔壁蹴破り、消防署による119番通報、起震車の実技体験の後、グループ討議を行い、そのまとめに対し消防署出席者12名の代表者が回答するなど充実した内容でした。

以下、参加頂いたLVC会員の感想を記します。

◆「防災訓練」に通訳として参加させていただきました。参加者の中にはご自宅のマンションでの一斉訓練に参加された人もいらしたかも知れませんが、この様な具体的な訓練は初めての人が多かったようで、皆さん有意義な時間を過ごされたように見受けられました。私も通訳としてですが参加させていただいて改めて防災の知識、訓練の大切さを実感しました。 又、英語話者の参加者から、「今回通訳がいたのでよく理解できました。」と言うご意見を頂き嬉しく思いました。通訳側からの見解は、英語、中国語、易しい日本語と言うグループ作りをした方がもっとスムーズにできたのではないかなと思いました。<ハッチンソン>

◆日本に住みはじめた外国人の方にとって、災害は非常に心配なことだと思います。実際、参加された方々も、いろんな質問を提起されるなど、関心の高さが感じられました。その意味において、今回の深川消防署の取組は、極めて有意義なもので、そのお手伝いをさせていたくことができて有り難かったです。今回参加して感じたことは、我々が当然のことと知っている日本の防災対応の基本的な事項(例えば、地域の避難所が指定されていることなど)についても、必ずしもよく知らない人が多かったということです。限られた時間の中で、全てを説明することはできないと思いますので、東京防災の外国語版的なものを用意して、配ることも有益だと思います。あと、参加者の募集の仕方についても、出来るだけ多くの方に周知できる方法を工夫するとともに、参加者のグループ分けを言語別にするなど、実施方法についても改善できる点があると感じました。総じて、極めて有意義な取組だったと思いますので、ぜひ、今後とも継続していただきたいと思います。  <永井>

◆私は、放水体験を担当しましたが、実際に設置されているものと同じということでした。これが体験できるのは、区内でもこの施設だけだそうです。私も体験させてもらいましたが、実際にやってみるというのは得難いものでした。これを含めての今回の防災体験は、外国の方はもとより、私たち、日本人にも有益であると思いました。 <片山>

◆深川消防署主催の在住外国人対象の消防訓練は1回目としては成功だったと思います。この手のイベントでは外国人を集めるのに苦労するのが通常ですがLVCの尽力で多数の外国人を集めることができ、それだけでも良かったと感じました。更に設備の充実(屋内であれだけの設備はなかなかないでしょう。)もあり訓練はとても充実したものとなったと思います。外国人とて居住しているマンションなどでの消防、避難訓練が最低でも年1回は開催されているのでしょうが、それは通常、通り一遍のもので特に外国人にとっては理解するだけでも障壁が高いものであろうことは 容易に想像できます。一方で、居住外国人の数は確実に増えており、加えて入管法の改正で今後ますます増えて行くことが予想されます。従って今回のような消防、避難訓練は更に重要度を増し、極端に言えば外国人にとっても生活インフラの一つとして位置づけられて然るべきものとなります。他の区での活動はいざ知らず江東区でこのような試みがされた事は大いに意義あることと思います。今後ともこのイベントが回を重ねて益々充実していくことを期待します。 最後に、消防の説明が通常の日本人に対して行うのとほとんど変わらない漢語を交えたものであったのが少々残念です。外国人は日常の会話程度の日本語は殆どの人が理解できる印象でしたが、漢字の言葉に戸惑っている様子が見えました。我々も含めて説明には平易なそして単純な言い方で言ってあげるのが親切だと感じました。(子供に話すような言い方は決して失礼ではなく理解を促進するキーだという認識を持って欲しいと思いました。夏休みの暑い中、参加して下さった事に感謝致します。皆様の関心の深さに嬉しく思いました。  <龍野 >

◆参加の方達は、身の安全の仕方、緊急避難、その方法と避難場所等、心配事が多く全てに答える事が出来なく申し訳なく思います。あちらこちらで、地域の防災訓練が行われていますが、彼らに訓練の情報が伝わっていない事に驚き、考えさせられました。防災訓練には沢山の情報があり、自分自身に起こる事として、考える良い機会になります。 私達は外国人が気軽に参加出来る防災訓練を増やす事を考え、孤立する事の無い様、事前の防災を共に考えていきたいと思います。 
<災害時支援ボランティア 大橋 >

◆楽しい訓練有難うございました。事前調査で母国語の通訳ボランティアを手配し、グループリーダーも彼らに任せてはいかがですか?参加した外国人が次回ボランティアスタッフになっていく制度づくり発足して頂きたい。町内での訓練外国人の参加少ないです。近所での訓練が一番重要、“あなたの力も必要です”の説得が必要と考えます。“外国人ボランティア大募集”   <斉藤>

◆参加者全員がとても真剣に臨まれ、日々不安に感じながら日本で生活している様子が手に取るように伝わってきました。また質問も多岐にわたり活発に出され、救急対応の仕方まで学びたいとの意見には、外国に住みながらそこ迄考えていらっしゃると、いたく感心しました。今回の参加者から、その周りの人への情報発信も期待されます。 <山田>

◆インド人のジェヤと申します。
LVCから防災訓練の招待がありまして参加させて頂きました。防災訓練で丁寧に説明して頂き、日本語がわからない外国人に通訳者を通して説明して頂き、わかりやすかったです。私が子供と一緒に参加しましたが、子供もよく楽しんでいました。特にパイプから水を流して火を消す練習や部屋に火が出てきた場合、隣の壁を壊して逃げる練習を楽しんでいてもう一度やってみたいと言っていました。子供が地震の車練習を怖がっており、次回は試してみると言っていました。大人の私もいろいろ知らないことがあり、防災訓練をきっかけに知ることができました。倒れた人がいたら、 どんな対応するか実際やってみたいので、次回も参加させてください。よろしくお願いします。  <ジェヤ > 

◆在住する外国人が、災害発生時に冷静に行動できるよう「助けられる側」から「助ける人」になるために深川消防署も今回初めての試みですが、今後とも管内外国人防災訓練を重ねて開催するとの意向です。LVCとしても、より多くの皆様の参加を得て今後とも、協力したいと思いました。     <立部>
  
◆消防署の職員の方が英語を勉強されていて、とても心強いと感じました。ただ、ニーズは英語だけでは決してないのが難しいところです。そういう意味で、平易な日本語を使用されるのが良いかなと思いました。特に、最後のディスカッションタイムはとてもいい話が色々出ていたにもかかわらず、難しい日本語のみでしたので内容が分からなかった参加者も多かったかと思います。また、次回開催されるときには、最後のディスカッションが何を目的にしているのか(講習会のフィードバックの場なのか、日頃の防災に関する疑問の解消の場なのか、はたまた防災訓練等への他の外国人の巻き込み方の議論なのか等)をもう少し明らかにした方がよいかと思いました(時間に比してテーマが多すぎたかなと思います)。なお、参加されていた外国の方々が熱心でとてもよかったです。さらに、一案として、今後の講習会では、外国の方だけを集めるのではなく(日本語がある程度わかり、お子さんの学校等で日本の方ともお付き合いのある外国人の方も多くいらっしゃるので)、半分くらい日本の方も入れて、適宜助け合いながら講習を受けてもらうのもありかなと思いました。語学力次第なので事前の調整がかなり必要になるかとは思いますが。あとは、可能であれば区内の企業にももっと協力してもらうのが良いかと思います(社員から講習会の参加者を募る等)。
<張>

以上、参加者の感想、意見ですが、会員の皆さんにLVCの活動の一環をお知らせしたく、又、次回この様な企画が ありましたら是非積極的に参加して頂きたいと思いご報告いたします。
ハッチンソン

防火壁破壊訓練







Follow me!